オシゴト雑記

転職や面接、職場の人間関係など、思いつくまま書き記しています。

守るために。

無職期間が長引いた末に、知人の紹介で就職した会社。長くいる人が定年退職するので、その代わりにという話しだった。会社は前職と同条件の給与を約束してくれたし、知人の顔を潰さないためにも一生懸命に働こうと思っていた。

その時点で、転職4回目。それに転職者を受け入れる側だった時も当然ながらある。職場に早く馴染むためには、初日とはいえ、ただ座っているだけではいけないことは心得ていた。

事務職だと、電話や来客応対があるので、仕事を教わりながらそれとなく観察し、率先して出るようにする。まだ仕事ができない段階でも、取り次ぎぐらいはできるから。

だけど、その職場では怒られた。勝手に出るなと自席の電話線まで抜かれて驚く。来客があり、「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と言っても怒られた。

「事務職とは何たるか」を覚えるために本だけ読んでおけと言われる。素直に本を読み進めていると、この職場では役に立ちそうもない内容で、これまた驚く。そして、1時間で読了してしまった。

読んでるフリをしながら時間を持て余していると、パソコンでメールチェックしてみる?と声をかけられる。パソコンできるでしょう?とも。

これまでパソコンを使って仕事をしてきたから、迷うことなくパソコンに向き合う。なのに、電源さえ入れられない。焦っていると、ため息をつかれながらコンセントを差し込まれた。

えええええっ???

「電源も入れられないのね」と言われるが、その様子はどこか嬉しげだった。

メールは、着信は確認しても内容を見てはいけなかった。これから毎朝、コンセントを差し込み電源を入れ、メール着信があったら知らせるように言われる。そして絶対内容確認してはならないとも。書類は全てタイプライターで作成していた。

お茶は、社内の人は出がらしを飲むように言われていたから、社長にも出して怒られる。

社長室へのノックの音が悪いと怒られる。どうしてそんな音が出るのか聞かれるが違いがわからない。

3日目、タイプライターの練習をしていると、社長に(その人がいないところで)、「書類作るのにパソコン使わないの?」と聞かれ、経緯を話すと「ふーん。まあ、今は引き継ぎを一生懸命覚えてもらってるからね。でも、パソコンで書類作れるようにしててね」と言われた。

4日目。なぜか一日中掃除を言いつけられる。箒の先が曲がった、雑巾がボロボロになった、と怒られて、さすがにキレた。ふざけんな!元々ボロボロだったのに!

別のフロアにいる役職者(面接官)に、話をしにいく。「んー。確かに前からボロボロだったかもしれないけど、あなたが更にボロボロにしたかもしれないし。」などと言う。腑に落ちなかった。その場で辞めたかったが知人のこともあるので思い留まる。

その日のうちに知人に連絡し、状況報告と退職の詫びを入れた。

次の日、退職したいと申し出ると「早く言えばいいのに」と言われた。今日の分の給与も発生するでしょう?とも。

“今思えば“になるけど、その人は55歳で定年と言われていた。55歳で放り出されることを考えたら、立場を守るために必死だったのかもしれない。そう考えるとかわいそうな気もするが、だとしたらパソコンを勉強するとかもう少しがんばってもよかったのではと思う。